道を選ぶ、かぁ…

 休み明けの勤務は滅茶苦茶きついな。精神的な盛り上がりに欠けるわ…。
 なんていうか寒くなったからか知らんけど、孤独を強烈に感じてダメだね。かといって孤独を打破するような行動も起こしてないしね。適当に言い訳考えて逃げてるだけさー。
 ここに一生居たいかも、って感じるかどうかは、環境云々よりもそこに自分にとって大切な人が居るか居ないかだよな…ほんとそう思う。今住んでる所も良いところだとは思うけど、自分には誰もいない訳で…。
 はぁ…ため息ばっかり。まぁそれでも人前に出れば笑ってるさ。

公共の福祉って何だろう。地方公共団体職員の程度=民度か。

後藤健二市長は同委員会終了後の記者会見で「こう努力しますと示したことで、支援が出てくるのかなと思っている」と述べ、国や道からの支援策に期待感を示した。

 http://www.dolphin.co.jp/hpr/yubari/saiken/20061114saiken.pdf
 本当に情けない。財政再建団体という最悪の事態に陥る前に努力をさんざん怠っておいて、夕張市の態度は開き直りにも似ていると感じてきた。今回もなんだ。あんたらがやる前にもっともっと血出して骨削って努力してる自治体だってあるんだ。知らないとは言わせない。その上で自分たちがどういう態度で過去の清算と未来への保証をしていかなければならないのか、もっと真剣に考えて欲しい。
 一人の自治体職員の不祥事、犯罪が自治体全体の評価を決める。自治体のレベルの低さは地方公務員の評価に、そして自治体に住む住民の民度まで疑われるんだ。どうすれば公務員たる資質をはかることが出来るんだろう。学歴や試験というシステムは正直破綻しているし、コミュニケーション能力をはかるといっても、面接する人間に資質が無ければ本末転倒だ…。

強制わいせつの疑い 高崎市職員を逮捕
宮古島市職員酒気帯びで摘発 停職3カ月の懲戒処分
奈良市元職員を逮捕-職務強要の疑い
【名古屋市】 市職員飲酒運転摘発 「信頼損ない残念」
合鍵で下着ドロ 市職員を再逮捕
飲酒運転容疑で登米市職員逮捕 宮城・佐沼署
酒気帯び停職3月/沖縄市処分
職員の「不自然病欠」神戸市でも お好み焼き店で働く
 ここ数日だけでもこの有様…。異常としか言いようがない。

「ランド・オブ・プレンティ」に見る、既視感ありまくりのカルト宗教国家の構造

ランド・オブ・プレンティ スペシャル・エディションランド・オブ・プレンティ スペシャル・エディション
ヴィム・ヴェンダース マイケル・メレディス ミシェル・ウィリアムズ

角川エンタテインメント 2006-05-12
売り上げランキング : 15059
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 ★★★★☆
 当然といえば当然なのかもしれないが、これは日本人にとっても非常に見るのが辛くなるような、痛烈な批判が含まれている作品なんだろう。
 ただ真っ直ぐに目の前の人間や事象を受け容れる主人公に対して、自ら心身ともにベトナム戦争時の後遺症に苦しむ叔父。叔父の姿はまんまアメリカという国の姿に他ならない。宗教や人種など人間を構成するある一面、非常にわかりやすい特徴をつかって「敵」を作りだし、愚衆共を騙して自ら(もちろん最早国家と一体化してしまった企業も)の権益のために暴走する、世界一「豊かな国」*1アメリカのことだ。そして実はそうやって、自らを蝕んでいる貧困などの問題は見て見ぬふり。表面的には、数字に表れる部分だけは「豊か」であればそれでいいのだ。国家(政治を行う連中と企業ども)が今現在、自分たちが物質的に、資本主義の価値観の中で力を持ち潤いさえすればそれで良い。(一応建前は)国家を構成している愚民どもや国の将来なんてどうでも良いのだ。
 9.11以降、本質的な真実を訴えようとした映画やドラマは多かったけど、この作品は淡々と、そして冷静に真実を映し出している。アメリカの民衆は愚かなのか、どうしてこの現状になにもしないのか。そう思った瞬間に気付く、自分はどうなのかと。この映画が描いている「豊かな国」というのは、日本のことでもある。最近のニュース一つ取っても、やれ格差だ、教育改革だ、自殺は減らないと滅茶苦茶病んでる。その反面、景気は上向きいざなぎ超え、GDPは7期連続でプラス、この調子で国引っ張ってくれる企業に対して法人税引き下げちゃおうってか?社会的弱者完全無視の障害者自立支援法を初めとするクソ悪法をつぎつぎに成立させ、さらには既存法では飽きたらず憲法まで改悪しようときた。仲良くみんなで同じ色に染まって右習えですか?まるでアメリカっていう宗教だよ。こんなん見る方向変えれば北朝鮮と大差ない。*2
 この作品での主人公の少女は、何も知らない、何にも染まらない「未来」の象徴として描かれていると思う。泣くのは他でもない自分たちの将来、子ども達の未来。


 それにしても、「ブロークバック・マウンテン」でも光ってたミシェル・ウィリアムズ。なんというか、透明感のある無垢な存在感!この役を見事に演じてたし、ハマリ役だったと思う。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のセルマことビョークに通じるものを感じたのは、雰囲気だけのせい??w

*1:この表現=「ランド・オブ・プレンティ」と聞いて一番に思い出したのは、安倍晋三の「美しい国」だったり。美しいとか豊かとか何をもって言ってるのか…

*2:日本では国家に丸め込まれたマスコミという企業を使っての一大洗脳キャンペーン…そういや昔から変わってないか…。ジャーナリズムってなんのことを指すんだろうね。絶望しそうになるわ…

歓びを歌にのせて

歓びを歌にのせて歓びを歌にのせて
ケイ・ポラック ミカエル・ニュクビスト フリーダ・ハルグレン

エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ 2006-06-21
売り上げランキング : 10329
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 ★★☆☆☆
 見始めて、有名な指揮者が病気で田舎に引っ込んで、地域の人々と…っていうところまで見て、あーこういう映画なのかとやっと分かる。どういう映画って、人との触れ合いみたいのを通じて、主人公自身が追い求めていた「音楽」を体現していく…という。
 とにかく説明的なシーンが少なすぎて、どうしてこうなったの?とかいきなりあれ??とか思ってるうちに話が進んでいくので、もしかしたら夢オチ?…とか、過去の思い出話みたいな結末になるのか?と思いきや、そうではないみたいで、この映画の描き方らしい。登場人物のバックグラウンドが描かれないままいきなりブチ切れたり騒ぎ出したり…途中まではちょっと「?」の続く映画という感じ。個人的にギャーギャーうるさいのとか、意味不明電波系の奴が出てくるとイライラして鑑賞どころじゃないってのもあって少し引き気味で見ていた。
 ストーリーとしてはありがち。ラストの声が、歌が伝播していって広がっていくシーンは感動したよ。ああこれが主人公の言ってたものか、と。あとは音楽テーマにしてるだけあって、歌は良い!

雪に願うこと

雪に願うこと プレミアム・エディション雪に願うこと プレミアム・エディション
伊勢谷友介 鳴海章 根岸吉太郎

ジェネオン エンタテインメント 2006-11-10
売り上げランキング : 873
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 ★★★☆☆
 事情があって劇場で見られなかったこともあって、DVDを予約して買って見た。帯広が舞台と言うことと、東京国際映画祭グランプリ受賞、さらに佐藤浩市が出ていることもあって「かなり」期待して見てしまった。
 事業に失敗して行く場所もなくなった主人公が、13年ぶりに実家のある帯広に帰る。気付けばばんえい競馬に来ていて…ということろから始まる物語。あらすじを読むだけでストーリーも、もしかしたらオチも分かりそうな物語。原作は地元作家である鳴海章の「輓馬」。映画化は「風花」に続いて2作目ということで、原作は読んでないのだけど、「風花」は見たし、何となくお話の雰囲気は好きだな…というイメージがあった。
 まぁ「ばんえい競馬」とそれに関わる兄を初めとした人たちとの触れ合いを通して、主人公も、そして他の同じように挫折を抱えた者達も、再生していく…という流れなんだけど、描写は凄く完成されているし、ドラマとしてはしっかり構成されているし、画も凄く綺麗だし…。だけど脚本が甘すぎる。ひどいよ…。
 ばんえい競馬を通しての話なので、輓馬達の体温や吐息の白さ、そしてレースを通して生きるってことを訴えたかったんだろうけど、それにしてももう少し人間も…。主人公役の伊勢谷友介と、兄役の佐藤浩市とのからみは、さすがに佐藤浩市だけあって良い演技してます。ただ話のやりとりとか、どうしてそんな反応?っていう、コミュニケーションの基本的な部分の描写から躓いていたような気がするし(もしかしたら伊勢谷友介の演技の問題かも知れんが…)、背景とか感情の動きとかもっと突っ込んで描いて欲しかったな…。ラストも、あれ?まさかもう終わり??と…うーん。小泉今日子のおっかさん役もちょっと無理が…(「空中庭園」の母親役だってなんとかギリギリだったのに!)
 とまぁ、ここまでなら★一つか二つなんだろうけど、十勝の自然と原風景が出てくるだけで、もうずっと涙なしには見られない状態だったので、それだけでもう満足です(まぁ殆ど競馬場内のシーンばっかりなんだけどね…)。
輓馬輓馬
鳴海 章

文藝春秋 2005-11-10
売り上げランキング : 71938
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

スパングリッシュ

スパングリッシュスパングリッシュ
ジェームズ・L・ブルックス アダム・サンドラー ティア・レオーニ

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2006-06-07
売り上げランキング : 26549
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 ★★★☆☆
 ほぼ期待しないで寝る前にお一つ…という感覚で見てみた。それが余計に良かったのか、結構ハマる。自分の中で家族&人間再評価週間だったのもあって、親というもののあり方、それを見て育つ子ども…色んな家族について想像する機会になったな。最近の虐待やら子殺しのニュースを見ていると、にわかに信じられないような内容ばかりで、本当に同じ人間なのかと疑ってしまう。この映画に出てくるようなダメ親は、笑って話せるダメ親、ACものって感じです。シリアスに考え出すときりがないけど…
 映画自体はコメディタッチなので笑いながら見られる軽さが良い。だけれどそんな中に、きちんと考えさせるポイントがあるからさらに良し。きちんとストーリーも、テーマもぶれてない。海外ヒューマンドラマのお手本。
 そりゃそうとアダム・サンドラーはどうしてもっと色んな映画に出ないんだろう?もっとフィーチャーされてもいいのになぁ…男前だし、味あるし、キャラしっかりしてるし…。もっと色んなので見てみたい!!